西日本皮膚科
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症例
臨床的に強皮症を疑った反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)の1例
室井 栄治室田 浩之濱崎 洋一郎片山 一朗一ノ瀬 弥久
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2003 年 65 巻 6 号 p. 546-549

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抄録

33歳,女性。2002年4月1日,右手首に箸による刺入創を負った。創閉鎖後,徐々に右手の腫脹,灼熱痛が出現した。当科初診時,右手は僅かに紅色,光沢を伴い,皮膚硬化を認め,関節は拘縮のため自動運動が不可能であった。皮膚生検にて膠原線維の肥厚,均質化を認め,単純レントゲンで骨萎縮,骨シンチグラムで異常集積,サーモグラフィーで皮膚温上昇などの所見を示し,病歴とあわせ反射性交感神経性ジストロフィー(reflex sympathetic dystrophy: RSD)と診断した。星状神経節ブロック,リハビリ等の組み合わせによる治療を行い臨床症状の改善を認めた。

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© 2003 日本皮膚科学会西部支部
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