整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
特発性多発性骨折を来たした2症例
救仁郷 修井尻 幸成山元 拓哉宮口 文宏長友 淑美佐々木 裕美米 和徳小宮 節郎牧 伸也丸山 裕之
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 57 巻 1 号 p. 10-12

詳細
抄録

骨の代謝性疾患や外傷歴がないにも関わらず多発性椎体骨折を起こした2症例を経験した.症例1は53歳の男性でストレッチングをしていて発症,L3, 4, 5の椎体骨折を来たした.基礎疾患としてII型糖尿病があった.骨量は正常で,骨代謝性マーカー,血液学的所見に異常はなかった.テトラサイクリンラベリング腸骨生検による骨形態計測では,低回転骨代謝を示した.糖尿病に伴う低回転骨と診断した.症例2は13歳女性,尻もちにて受傷,T11, 12椎体骨折をきたした.内分泌性疾患,血液疾患,骨系統疾患等を疑い精査行うも異常認めず,テトラサイクリンラベリング腸骨生検による骨形態計測では低回転骨と判断し,若年性特発性骨粗鬆症と診断した.

著者関連情報
© 2008 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top