日本消化器病学会雑誌
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今月のテーマ(総説):小腸疾患(non-CD)を見直す
小腸の血管性病変を見直す
大宮 直木
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2018 年 115 巻 7 号 p. 587-596

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抄録

小腸の血管性病変には閉塞性血管疾患,血管炎,腫瘍,血管奇形がある.腹部救急診療において閉塞性血管疾患は極めて重要であるが,小腸出血の原因としては血管奇形が多い.血管奇形には動脈性のDieulafoy病変,動静脈吻合性のangiodysplasiaなどがあるが,サイズが小さく短時間で自然止血するため診断に難渋し,また再出血のリスクも高い.小腸血管性病変に関連する基礎疾患として心疾患,慢性腎臓病(特に透析期),末梢血管疾患,門脈圧亢進症,血管形成異常をきたす遺伝性疾患が挙げられ,これら基礎疾患の有無と50歳を境界とする発症年齢の2×2分割表から小腸出血の原因疾患を予測しうる.これが効率的な小腸出血の診断の一助になるか今後の検証が必要である.

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© 2018 (一財) 日本消化器病学会
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