日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ(総説):胆道ドレナージup to date
急性胆管炎における胆道ドレナージ
竹中 完工藤 正俊
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 119 巻 4 号 p. 285-294

詳細
抄録

急性胆管炎の死亡率は2.7%と報告され,初期対応を誤れば致死的な経過となる可能性がある病態である.急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン2018(Tokyo Guidelines 18)には重症度別の急性胆管炎治療が記載されているが,中等症もしくは重症と診断される急性胆管炎には,緊急胆道ドレナージが推奨される.ドレナージ方法にはendoscopic biliary drainage,percutaneous transhepatic biliary drainageがあり,症例に応じた選択が求められる.今後デバイスの改良によりEUS-guided biliary drainageが代替え治療になる可能性はあるが,どのドレナージを選択したとしても,それぞれの特徴,長所・短所,手技内容を十分に理解した上で慎重に行うことには変わりはない.

著者関連情報
© 2022 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top