日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
発芽大麦(GBF)の併用により軽快したステロイド依存性全結腸型潰瘍性大腸炎の1例
斎藤 聡近藤 健司浜田 勉一森 俊樹田中 寅雄須崎 愛三浦 英明山田 春木高添 正和
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2003 年 100 巻 4 号 p. 426-429

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抄録

症例は51歳の男性. 平成7年に他院にて潰瘍性大腸炎と診断された. 平成11年から当院を受診し, 外来にてプレドニゾロン(PSL)を漸減していたところ, 平成12年5月に20回/日の血便があり緊急入院した. 絶食, IVH管理, ベタメタゾンの注腸, PSLの静注などでは, 下痢は不変であったが, 8月から発芽大麦(GBF)の内服を開始したところ下痢の回数は減少した. 退院後もGBFを続行し, べタメタゾンの注腸を行っているが, PSLの内服は0となり, 下痢はさらに軽快した. 本症例の緩解導入に際しGBFが有効であったと考えられた.

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