症例は51歳の男性. 平成7年に他院にて潰瘍性大腸炎と診断された. 平成11年から当院を受診し, 外来にてプレドニゾロン(PSL)を漸減していたところ, 平成12年5月に20回/日の血便があり緊急入院した. 絶食, IVH管理, ベタメタゾンの注腸, PSLの静注などでは, 下痢は不変であったが, 8月から発芽大麦(GBF)の内服を開始したところ下痢の回数は減少した. 退院後もGBFを続行し, べタメタゾンの注腸を行っているが, PSLの内服は0となり, 下痢はさらに軽快した. 本症例の緩解導入に際しGBFが有効であったと考えられた.
抄録全体を表示