1980 年 77 巻 2 号 p. 221-230
著者らは,対照群(7例),純コレステロール石群(7例),混合石群(14例)の3群について,胆汁中抱合型ビリルビンをVan Royらの方法に準じてアゾ化し,薄層クロマトグラフィーにて展開,各画分を半定量し,その動態から胆石(特に混合石)の生成を促す因子について検討した.
その結果,混合石群においてはアゾ色素画分のα0/δ値と,1ithogenic index (L.I)の間に負の相関々係を認め,L. I.の比較的低い胆汁でもα0/δ値が高い場合には,混合石が生成される可能性があることが推定された.