日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
77 巻 , 2 号
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  • 中谷 勝紀, 小西 陽一, 宮城 信行, 高橋 精一, 小島 清秀, 白鳥 常男
    1980 年 77 巻 2 号 p. 173-178
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃癌組織の生着率は60例中31例(51%)であつた.Stageは生着率に影響を与えなかつたが,Borrmann分類では4型,組織型ではporの生着率が悪かつた.生着腫瘍の発育速度を急速発育型,遅速発育型,非発育型に分けるとStage分類ではIII,IVに,Borrmann分類では3型に急速発育型が多かつた.発育速度と予後との関係をみると,急速発育型の予後は不良であつた.以上よりヌードマウス皮下腫瘍はヒト胃癌の性質をよく反映し,予後判定に有用であると考えた.
  • 児島 淳之介, 金谷 正子, 中村 允人, 柏木 徹, 東條 文竜, 秋山 雅彦, 樽井 美子
    1980 年 77 巻 2 号 p. 179-184
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝癌患者の血清Glycylproline dipeptidyl aminopeptidase (GPDA)活性上昇機序と発癌との関係を検討するため,3'-Methyl DAB投与ラットの血清及び肝組織のGPDA及びγ-GTP活性の経時的変動と発癌過程でのsubcellular distribution patternを検索した.DAB肝癌ラットの血清GPDA活性は健常ラットに比し高値を示したが,γ-GTPに比し,DAB投与後比較的早期に上昇傾向が見られた.又,肝癌組織GPDA活性のsubcellular distributionを見ると,健常肝に比し総活性及びmicrosome分画の比活性は低下するが上清分画のそれは高値を示すなど,γ-GTPの場合と全く異なり,その上昇機序は主として肝組織microsome分画からの遊出によると思われる.
  • 木村 恒夫
    1980 年 77 巻 2 号 p. 185-194
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    株化培養細胞(Chang)に対する各種胆汁酸の細胞障害性を,培養液中のLDH活性,細胞viabilityを指標として検討した.chenodeoxycholic acid (CDCA), cholic acid (CA), Deoxycholic acid (DCA), ursodeoxycholic acid (UDCA)のいずれの胆汁酸附加によつても,LDH活性の上昇ならびに細胞viabilityの低下が認められた.その変動は胆汁酸濃度に対応したが,胆汁酸間には細胞障害性の強さに差がみられ,CDCAとDCAは同程度に強く,CAとUDCAは同程度に弱く,抱合型はその遊離型より作用は弱いと判定された.また,UDCAにはCDCAの細胞障害性を抑制する作用が認められた.
    以上の成績から,生体内でもlithocholic acid (LCA)以外にCDCAなどの胆汁酸による肝細胞障害の生じる可能性を推察し,若干の考察を加えた.
  • 加納 隆, 宮川 秀子, 武藤 泰敏, 高橋 善弥太
    1980 年 77 巻 2 号 p. 195-205
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    g1ucagonは主に肝に作用して血中c-AMPを上昇させ解糖,糖新生を促進させる.そこで,著者らは重症肝疾患において,glucagon 1mg静注による血中c-AMP及び血糖値の反応から肝細胞の予備能の推定ができるかを検討した.肝硬変症8例では健常対照群に比して著明な低反応を,劇症肝炎2例では無反応を示した.一方,急性肝炎では健常者と同等の反応性を,肝内胆汁うつ滞症では高反応を示した.さらに,血中c-AMP及び血糖の増加量は肝障害の重症度を示す種々肝機能検査と推計学的に有意な相関を示した.以上より外因性g1ucagonによる血中c-AMP及び血糖の反応性の程度は肝細胞の予備能を推定させると考えられ,特に剖検にて著明な肝萎縮を認めた劇症肝炎の予備能を推定あるいはGlucagon-Insulin療法の適応を決定する上で有力な手段となり得ると考えられる.なお,重症肝疾患における低反応性の機序としては,肝組織内ATPの低下及び生物活性をもつ高glucagon血症持続による外因性glucagonの肝細胞膜との結合率の低下に基づくと考えられる.
  • 木村 健, 井戸 健一, 堀口 正彦, 野上 和加博, 古杉 譲, 田中 昌宏, 吉田 行雄, 関 秀一, 山中 桓夫, 酒井 秀朗
    1980 年 77 巻 2 号 p. 206-213
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    経皮経肝的門脈カテーテル法は門脈造影を始め,門脈圧測定さらには門脈圧亢進症に於ける胃冠状静脈塞栓術等の臨床診断並びに治療への応用が広く,且つ門脈血の経時的分析も可能であり,肝•膵疾患の病態の解析にも有力な手法となつており,現在我々の教室ではこれら疾患に於けるルーチンの検査として施行されている.
    本法を肝疾患56例,胆石症22例の計78例に施行し,75例(96.2%)に成功し,その成功率は極めて高い.合併症としては,内科的に改善をみた腹腔内出血の1例,他にいづれも一過性の発熱と肝機能の悪化の各々2例に留まつており,本法の安全性も極めて高い.
    本法の手技,各肝疾患に於ける門脈圧及び門脈血•末梢血のIRI•CPR測定値を報告し,経皮経肝的門脈カテーテル法の臨床的意義と展望について述べた.
  • 野々村 昭孝, 原武 譲二, 狩野 哲次, 太田 五六
    1980 年 77 巻 2 号 p. 214-220
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性活動性肝炎(CAH)と健常者の末梢血リンパ球の培養肝細胞(Coon細胞)に対する直接細胞障害性リンパ球亜分画を検索し比較検討した.CAHおよび健常者ともに細胞障害性は弱ガラス壁着細胞分画,EA-RFC分画,EAC-RFC分画でつよく,他にlow affinity E分画やnon E-RFC分画等にみられ,Coon細胞障害性リンパ球のheterogeneityが示唆された.細胞障害性リンパ球亜分画の中では,CAHの弱ガラス壁着細胞分画の細胞障害性は健常者のそれに比較して有意に高かつたが,他の分画では差はみられなかつた.し かし,健常者と比較して,CAH患者に特異なCoon細胞障害性リンパ球亜分画はみられなかつた.従つて,CAHにみられる強いCoon細胞障害性は,細胞障害性リンパ球の種類からみるとSpontaraneous cell-mediated cytotoxicity (SCMC)と同一のメカニズムによるであろうと考えられた.
  • 植松 郁之進, 高橋 渉, 鈴木 範美
    1980 年 77 巻 2 号 p. 221-230
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    著者らは,対照群(7例),純コレステロール石群(7例),混合石群(14例)の3群について,胆汁中抱合型ビリルビンをVan Royらの方法に準じてアゾ化し,薄層クロマトグラフィーにて展開,各画分を半定量し,その動態から胆石(特に混合石)の生成を促す因子について検討した.
    その結果,混合石群においてはアゾ色素画分のα0/δ値と,1ithogenic index (L.I)の間に負の相関々係を認め,L. I.の比較的低い胆汁でもα0/δ値が高い場合には,混合石が生成される可能性があることが推定された.
  • 宮坂 京子, 岡田 弘, 林 正孝, 久山 泰, 古川 義之, 岡本 真郎, 桃井 宏直
    1980 年 77 巻 2 号 p. 231-238
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    シェーグレン症候群38例について,膵病変の有無を検討した.その結果,PSテストでは29例中10例に,ERCPは13例中5例に何らかの異常が認められた.これらの膵病
    変は,程度としてはいずれも軽度であり,sialogramによる唾液腺病変の重症度とは,相関がなく,40歳代以上の中~高齢者にのみ集中していた.
    膵液中β2ミクログロブリン濃度は,シェーグレン症候群で高値の傾向がみられたが,有意の差はなかつた.
    アミラーゼアイソザイムでは,S-アミラーゼは,sialogramのstage I, II, IIIに高値を呈し,stage IVで著明に低下し,唾液腺の組織学的重症度を反映すると思われたが,P-アミラーゼについては一定の傾向は認められなかつた.
  • 吉本 信次郎, 大西 隆二, 別府 真琴, 土居 幸子, 松尾 導昌, 赤坂 裕三, 川井 啓市
    1980 年 77 巻 2 号 p. 239-245
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    内視鏡的逆行性膵実質造影法を152例に施行し,良好な膵実質造影像の得られた70症例を対象に,本法による慢性膵炎および膵癌の診断の可能性を追求した.高度慢性膵炎例では,本法で膵実質像の部分的あるいは全体的な欠損が見られ,中等度慢性膵炎では,膵の輪廓の不整や不均一な実質像が見られた.
    膵の面積を膵管の最大径で除しS/D比を求めると慢性膵炎群では正常群に比し有意に低値となつた.膵癌は本法では膵野の陰影欠損像として捉えられ,癌の十二指腸側への広がりの診断や,主膵管に影響を与えない膵の辺縁に存在する癌の診断に本法は有用であつた.
    本法を施行した152例で特別な偶発症の発生は見られなかつた.
  • 山本 誠
    1980 年 77 巻 2 号 p. 246-255
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全患者19名においてアミラーゼ•クレアチニン•クリアランス比(CAm/Ccr)をアイソアミラーゼの面より,正常対照と比較検討し,以下の結果を得た.
    慢性腎不全患者では高頻度に高アミラーゼ血症が認められ,S型アミ,P型アミ共に上昇していた.CAmは著しく低下し,CsAmは対照の約1/5, CpAmは約1/7であつた.cAm/ccrは4.47±2.84%で対照2.60±0.59%より有意に高値であつた.CAm/Ccr上昇に伴つてCsAm/Ccr, CpAm/Ccrは高値を示したが,CsAm/Ccrにのみ有意差が認められた.CAm/Ccr上昇はCcrが10m1/min以下の症例に高頻度に認められ,CAm/CcrとCcrには負の相関関係が存在した.以上より,高度の慢性腎不全ではCAm/Ccr上昇は急性膵炎の指標とはなりえないことが判明し,その上昇機序としては残存ネフロンにおけるアミ再吸収能の低下が考えられた.
  • 笠島 武, 新沢 陽英, 高橋 知香子, 芳賀 茂, 今井 大, 石川 誠
    1980 年 77 巻 2 号 p. 257-261
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 林 正孝, 岡本 真郎, 古川 義之, 岡田 弘, 久山 泰, 中村 理恵子, 別所 博子, 桃井 宏直
    1980 年 77 巻 2 号 p. 262
    発行日: 1980/02/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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