シェーグレン症候群38例について,膵病変の有無を検討した.その結果,PSテストでは29例中10例に,ERCPは13例中5例に何らかの異常が認められた.これらの膵病
変は,程度としてはいずれも軽度であり,sialogramによる唾液腺病変の重症度とは,相関がなく,40歳代以上の中~高齢者にのみ集中していた.
膵液中β2ミクログロブリン濃度は,シェーグレン症候群で高値の傾向がみられたが,有意の差はなかつた.
アミラーゼアイソザイムでは,S-アミラーゼは,sialogramのstage I, II, IIIに高値を呈し,stage IVで著明に低下し,唾液腺の組織学的重症度を反映すると思われたが,P-アミラーゼについては一定の傾向は認められなかつた.
抄録全体を表示