日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
大腸癌による肺転移に対し少量CPT-11外来治療により著効を示した1例
佐々木 一晃高坂 一川崎 浩之大野 敬祐中山 一郎松永 隆裕高岡 朝子青木 繁雄濱松 千秋平山 とよ子仲川 尚明柴田 香織矢花 剛山本 康弘平田 公一
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キーワード: 大腸癌, 肺転移, CPT-11
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2001 年 98 巻 2 号 p. 157-161

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抄録

今回,多数の肺転移を有する大腸癌症例に対し,原発巣切除術後に外来での週1回少量CPT-11と5'-DFUR投与を試みた.35日後には腫瘍の良好な縮小(PR)と高値を示していたCEA値が著しく低下した.重篤な有害事象を示さず350日間,週1回の外来治療を施行することが可能で,318日間のPRを持続することが出来た,本治療法は進行大腸癌に対する有効な化学療法であるとともに,有害事象の少ない外来的治療法のひとつになりうると考えられた.

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