本調査研究は、就労支援機関の人材育成の実態を把握した上で、就労支援担当者が共通認識すべき内容(効果的支援ノウハウ)及び就労支援担当者の人材育成のポイントを明らかにすることを目的に、①就労支援機関計3,000 所を対象とした実態調査、②効果的支援ノウハウの公募及びその内容についてのデルファイ法を用いた意見集約・とりまとめを行った。
結果、①就労支援機関の知識・経験・スキル等の普及状況にはばらつきがあること、②就労支援の効果的支援ノウハウとは、就労支援プロセスの全体的な知識・経験を持ち、就職前から職場定着後のフォローアップにかけての総合的で幅広い支援を、多分野機関と連携をとりつつ行い、障害者や企業のニーズに応じた最新の支援を行うスキル等であること、③ノウハウの言語化・共有をはじめとした人材育成の組織的取組を実施している組織ほど、②のような効果的支援ノウハウが充足していることが明らかになった。