抄録
ラスムッセン脳炎の1少年例のMRI所見について報告する。12歳時に全身性痙攣で発症した当初1年間はMRIでは異常が認められなかった。その後、部分発作が頻発するようになった時には左前頭葉上前頭回皮質にT2強調画像で高信号域が出現し、短期間に白質内に異常が進展した。開頭生検による病理組織は慢性脳炎像を呈した。ガンマグロブリン大量投与を行なったところ、発作回数は減少すると伴にMRI上の異常も消失した。その後も月1回グロプリン大量投与を続けたが、T2強調画像での高信号域は隣接部位に発現、消退を繰り返しながら脳は軽度の萎縮を示すようになっていった。この変化は必ずしも発作回数と並行しなかった。