抄録
頭蓋底部の摘出困難な病変をもつ7症例の手術前に,樹脂性頭蓋骨実体模型を作製し,手術シミュレーションを行った.あらかじめ頭蓋骨切除範囲を検対し,模型の一部を削除して練習をすることにより,実際の手術では余裕が生まれ,手術がより安全に行われたと考えている.また手術に対する患者や家族の理解を深めたり,研修医の教育,コメディカルスタッフの理解や協力にもつながると考えられた.コンピュータグラフィックスによるシミュレーションに比べ,実体模型作製に時間と経費を要するが,操作に特別な装置を必要とせず,実際の手術器具を使用するシミュレーションが可能である.