抄録
成長ホルモン(GH)産生下垂体腺腫におけるGHとプロラクチン(PRL)の共存について調べた。対象は5例のGH産生腺腫でいずれも血中PRLは正常範囲内であった。はじめに抗GH、PRLのポリクローナル抗体を反応させて、それぞれ異なる大きさの金コロイドで標識する免疫電顕(二重染色)の手法を用いた。その結果、5例中1例(症例2)で同一顆粒内にGHとPRLの共存を認めた。次に抗GH、PRLのモノクローナル抗体を用いて、Westcm-blotting法を行ったところ、5例中3例にGH、PRLの種々の濃淡のバンドが見られた。GH産生腺腫にPRLが共存することは良く知られた事実であるが、その割合は個々の症例によって異なっており、このことがGH産生腺腫の病態の多様性を説明する一つの要素であることが示唆された。