抄録
頚椎のdumbbell type neurinomaに対する前方アプローチにより一期的に全摘し得た4例を報告した.腫瘍の局在は4例共にC3/4以下の頚椎レベルであった.手術手技は通常の前方到達法に準じたが、手技上重要な事は腫瘍側の椎骨動脈の温存である.4例共に腫瘍により椎骨動脈は圧排されていた.脊椎管内の腫瘍成分は椎体削除により安全に摘出出来た.さらに硬膜内成分を有する例では硬膜を切開し脊髄前外側部に局在を有する腫瘍を容易に摘出し得た.最後に移植骨による骨固定を行った.頚椎レベルにおいて脊椎管内外に存在するdumbbell type neurinomaを一期的に安全かつ確実に全摘出するために前方到達法は極めて有効であった.