抄録
症例は81歳女性。突然の頭痛にて発症し、翌日、右顔面神経麻痺を呈した。CT、脳血管撮影にて、右椎骨—後下小脳動脈分岐部動脈瘤破裂によるくも膜下出血と診断された。発症7日目にinterlocking detachable coil(IDC)により、動脈瘤塞栓術を施行した。術後、MRIにて、内耳孔付近に部分血栓化した径18mmの動脈瘤を認めた。顔面神経麻痺は10ヶ月後に寛解した。術後10ヶ月時のMRIにて動脈瘤内血栓は縮小していた。本症例の顔面神経麻痺は、神経に接していた動脈瘤の破裂により神経が伸展されたために起きたものと思われた。動脈瘤内コイル塞栓術により、動脈瘤を縮小させ、脳神経症状の改善させることが期待できる。