抄録
脳動脈手術中の血管遮断時間の安全限界を評価するためhyperperfusionと遮断時間との関連を調べた.破裂脳動脈瘤の患者21例にXe-CTを術後4日から13日までの間に行った.一時遮断を行った16例中8例に限局性hyperperfusionが認められたが,他では認められなかった.総遮断時間と一回の最長遮断時間のそれぞれの平均値は,hyperperfusionが認められた群では31.9分と18.4分,認められなかった群では13.9分と8.6分であり両群間で共に有意差が見られた,また,hyperperfusionと脳梗塞の出現には有意に関連が見られた.以上の結果より脳動脈瘤手術における親動脈の一時遮断は,hyperperfusionや脳梗塞をもたらす恐れがあり,親動脈の総遮断時間は20分以内にする必要があると思われる.