抄録
モヤモヤ病の閉塞性病変は、内頚動脈終末部より始まり近位部に向かって徐々に進行していくのを特徴とする。今回我々は脳血管撮影上非典型的な所見を示したモヤモヤ病2例を経験したので報告する。症例は7歳男児と10歳女児。2例とも内頚動脈が眼動脈分岐部近傍で閉塞しているが内頚動脈終末部及び後交通動脈は閉塞しておらず、後交通動脈を介して椎骨脳底動脈系より側副血行が認められていた。モヤモヤ病はその典型的な血管撮影所見により診断されており、内頚動脈終末部の閉塞または狭窄は診断基準にも含まれている。本症例報告は発症病理はモヤモヤ病と同一であるが厳密には診断基準を満たさないようなvariantsの存在を示唆するものである。