Neurologia medico-chirurgica
Online ISSN : 1349-8029
Print ISSN : 0470-8105
ISSN-L : 0470-8105
Massive Subependymal Hemorrhage Caused by an Occult Vascular Malformation—Two Case Reports—
小畑 仁司Akinori KONDOKoichi IWASAKIItaro HATTORI
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 39 巻 4 号 p. 302-307

詳細
抄録

47歳男性。3週間前に頭痛で発症し次第に増強。右側脳室前角に接して尾状核頭部に血腫を認めた。次第に意識レベルが低下したため、経脳室的に血腫を除去すると、易出血性の細かな異常血管とred veinを認め、これを摘出した。60歳男性。8日前から左下肢の脱力にて発症。右側脳室に接して視床に血腫を認めた。次第に意識レベルが低下した。経シルビウス裂的に血腫と索状組織を摘出した。第1例は脳動静脈奇形、第2例は海綿状血管腫であった。稀な脳室上衣下出血で発症し、脳血管撮影、CT、MRIで出血源を診断し得なかった点、繰り返し出血し亜急性進行性の神経症状の悪化をきたした点が2例の特徴であり、早期の手術治療による診断確定を要する。

著者関連情報
© The Japan Neurosurgical Society
前の記事 次の記事
feedback
Top