日本農芸化学会誌
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微生物によるKojic Acidの代謝
(第4報) Asp. oryzaeの表面培養と振盪培養による培養経過の比較
飴山 実
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1956 年 30 巻 4 号 p. 199-201

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抄録

使用したAsp.の全生長量乾重(g/l)/初ブドウ糖濃度(g/l)は0.224で,これは表面培養でも振盪培養でも等しく,菌体はこれ以上に生育しない.
振盪培養では,糖が60%消費されたとき菌体の生育は極限に達し(培養3日目), kojic acidの蓄積は10日目に極大になる.その蓄積量は表面培養の蓄積極大の2倍であつた.
表面培養では,菌体の生育速度は遅く,生育がmax.になつたときには既に糖は完全に消費されている(32日目). kojic acidの蓄積は24日目に極大になるが,その量は少ない.即ち,O2供給量を高めることで,培養基中の糖のkojic acidへの転化を著しく有効にすることがでぎる.そしてこのことについて考察を加えた.

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