1966 年 40 巻 10 号 p. 371-376
(1) 兎腎からライソソームを分離し,そのなかに存在するカテプシンの膜外遊離性を比較検討した.
(2) ライソソームの安定性は,凍結融解,磨砕,γ線照射,温度および共存成分などに大きく左右される.
(3) ライソソーム膜が破壊されて内部の酵素類が膜外に遊離すれば,そこには自已消化が促進される.したがって本来のままのライソソームを保持するために,ライソソーム膜の安定剤を加える必要がある.
(4) 生鮮食品内のライソソームの特性をよく比較検討の上,そのよりよい加工・貯蔵法を開発していかねばならない.