日本農芸化学会誌
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泌乳牛のアミノ酸および2, 3成分の乳動静脈差と乳清中遊離エタノールアミンの存在について
新林 恒一伊出 優佐野 洋二
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1967 年 41 巻 8 号 p. 375-380

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抄録

泌乳牛の乳動静脈血の主要な2, 3の成分の濃度差を検討してつぎの結果を得た.
(1)遊離アミノ酸の乳動静脈差を検討した結果,カゼインを合成するのに血流からの供給で十分にまかなわれると思われるアミノ酸には,バリン,ロイシン,リジン,イソロイシン,アラニン,アルギニン,スレオニンがあり,不十分なものには,セリン,グリシン,メチオニン,アスパラギン酸,グルタミン酸などがあった.
(2)血糖,揮発性脂肪酸などもかなりの動静脈差が認められ,動脈血中に認められた揮発性脂肪酸はほとんどが酢酸であった.
(3)カルシウム,燐なども十分,牛乳中のカルシウム,燐を供給するに足る動静脈差を示した.
乳清中に燐脂質関連物質としてエタノールアミンの存在を確認した.

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