東京大学農学部農芸化学科
神奈川県蚕業センター
1973 年 47 巻 7 号 p. 449-453
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薬用植物に含まれる昆虫生理活性物質を検討する過程で,漢方薬オウギ末がカイコの変態を阻止することを知り,活性の本体を追求したところ,活性成分としてL-canavanineが単離された.オウギ末中のL-canavanine含量は約0.22%であり,この化合物を5ppm人工飼料に加えて5令起蚕カイコ幼虫に経口投与すると,その50%が化蛾できずに斃死する.このようなカイコ変態阻止物質が化学的に明らかにされたのは,これが初めてである.
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