2025 年 97 巻 3 号 p. 202-215
本稿は,2024年10月実施の文献検索により判明した国内誌掲載のBest-Worst Scaling Case 1(BWS1)適用論文36編を対象に,その方法論上の特徴を分析した.選択肢集合の設計については,項目数9以下の論文が全体の約7割を占め,多くの項目を分析対象にできる余地の大きいことを指摘した.モデリング法による分析が主流であり,その中ではMixed Logitモデルの適用が最多であったが,同モデル推定の設定は近年の動向とは乖離傾向にあった.評価結果の項目間・グループ間比較に際して,統計的検定の実施は限定的であった.これらの知見は,新たにBWS1を適用する際に役立つだろう.