看護薬理学カンファレンス
Online ISSN : 2435-8460
2018福岡
セッションID: 2018.2_SP
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特別講演
褥瘡対策最前線―2018
真田 弘美
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抄録

褥瘡対策は、今後の超高齢者人口の急増と相まって、焦眉の急といわれて いる。国の医療を動かす診療報酬・介護報酬は平成 30 年度には同時改定さ れたが、褥瘡対策に最も大きく影響するのは、介護報酬による褥瘡対策であろ う。中でも自立支援・重症化の予防において、介護保険の理念や目的を踏まえ、 安心・安全で、自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスを実現 するために、「褥瘡の発生予防のための管理や排泄に介護を要する利用者へ の支援に対する評価」が新設された。これによって、介護施設、たとえば特別 養護老人ホーム等の入所者の褥瘡(床ずれ)発生を予防するために定期的にリ スクアセスメントを行い、その結果に基づき褥瘡対策を行うことが期待されている。 従来は診療報酬がカバーする病院などが褥瘡対策の中心であった。しかし、こ のように介護施設への褥瘡対策も介護報酬が新設されることにより、病院、施設、 在宅の褥瘡対策が一元化されることになり、日本の褥瘡発生率は激減するであ ろう。その期待を実現するためには、上記のような政策に頼るだけでなく、社会 の要請に応じたケア技術や医療機器の開発は必須といえる。ここでは褥瘡対策 2018と題して、平成 30 年度の診療報酬の改定も踏まえて、 最も新しい褥瘡対策についての技術や医療機器に関する情報を提供したい。

1)褥瘡発生予測はブレーデンスケールが妥当か?

2)スキンテアは褥瘡発生のリスクか?

3)体圧分散はロボットができるか?

4)治癒遅延をもたらすバイオフィルムは見えるか、そして除去できるか?

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© 2018 本論文著者
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