1970 年 17 巻 6 号 p. 260-262
食品添加物としてのCMCの作用は,無水グルコース単位における各水酸基へのカルボキシメチル基(CM基)の分布に関係することが多いので,溶媒法で製造する場合のセルロースの第1級および第2紙水酸基の反応性を検討するために,種々のエーテル化度(DS)のCMCのNaIO4による酸化生成物の酸化度(ジアルデヒド基量)を定量した。
その結果,すくなくとも本反応条件ではDSが大体1.0付近までは主としてセルロースの第1級水酸基がCM化されるが,DSが0.9付近から第2級水酸基も反応をうけるようになり,さらに1.1以上になるともっぱら第2級水酸基が反応することが考えられる。