(1) 緑茶審査液中の化学成分含量と味評価との相関は試料の種類やパネルを変えることにより大きく変動した。
(2) 国産煎茶だけを対象とした場合,アミノ酸類,カフェイン,タンニンなど多くの成分が味評価と正の相関を示し,遊離糖だけが負の相関を示した。しかし,外国産煎茶を混合した場合,茶試評点に対してはアルギニンだけが正の相関を示して他の成分は相関がなく,食研評点に対しては,タンニン,カフェインが高い負の相関を示した。
(3) 化学成分の味に対する効果は,直線的ではなく,曲線的であると考えられた。
(4) 単独の成分よりも,むしろ,多くの成分が関連し合って味に影響していると考えられた。