日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
ほうじ茶の焙焼による香気成分の変化
原 利男久保田 悦郎
著者情報
ジャーナル フリー

1973 年 20 巻 6 号 p. 283-286

詳細
抄録

(1) ほうじ茶焙焼前後の香気成分の変化を明らかにするため,減圧蒸留・エーテレ抽出法で得た香気濃縮物を毛細管カラムによるガスクロマトグラフイーで検索した。その結果,焙焼によってピラジン類,フラン類,ピロールなどが生成することを認めた。とくに,フルフラールと2, 5-ジメチルピラジンの増加が著しかった。
(2) ほうじ茶原料(番茶)に著しく多く含まれ,焙焼によってほとんど消減する成分として,番茶から2, 4-ヘプタジエナールを同定した。

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top