蔗糖とでん粉の混合液にcyclodextrin glycosyl-transferaseを作用させ,蔗糖にオリゴ糖の結合した水飴を作成する目的で研究を行なった。その結果
(1) 蔗糖とでん粉の混液に酵素を作用させると反応の初期にはCDを形成したが,後期には再分解を受け,消失することが判明した。また生成物を分析したところ蔗糖を末端に含むオリゴ糖であった。
(2) この反応には蔗糖とでん粉の比が1:1付近がもっともよく,作用条件としてはpH 5.0~6.0, 55℃が最適であった。試作した水飴は還元性を示さないなど,特長ある性質を示した。