日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
西洋ナシのアミノ態窒素含量と遊離アミノ酸組成
松岡 徹夫田村 太郎佐竹 秀雄澤田 芳夫
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1979 年 26 巻 11 号 p. 487-492

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抄録
(1) アミノ態窒素含量はおおむね収穫時期が遅れ,または追熟により熟度の進んだものは少なかった。また,果実の大きさ別では差は認められなかった。
(2) 2~4℃で7~21日間の冷蔵によっても,アミノ態窒素含量は変わらなかった。
(3) 実際に工場に入荷した果実ピューレー製造用原料のアミノ態窒素含量を測定した結果,JAS基準値の16mg%以上あったのは検体の約13%にすぎず,約50%の検体は7~12mg%であった。
(4) 西洋ナシの主要なアミノ酸は,アスパラギン(約57%)およびアスパラギン酸(17%)とグルタミン酸(8%)であった。
(5) グルタミン酸は熟度とともに減少し,果実硬度との間にかなり高い正の相関が認められた(r=0.9304)。
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