1982 年 29 巻 7 号 p. 413-417
(1) グアバ果実中のポリフェノール化合物の主成分は,非可溶性ロイコアントシアンであり,ポリフェノール量は白色・桃色両品種共に,成熟及び追熟に伴って減少した。
(2) メタノール可溶性ポリフェノール画分においては,タンニン性フェノール成分に比べ非タンニン性フェノール成分が多く,両フェノール成分は成熟・追熟中に減少が認められたが,後者の減少は前者に比べ少なかった。また,本画分の主成分は低分子ポリフェノールであり,その他加水分解性タンニン,非タンニン性フラバン及び縮合型タンニンが存在した。これらのポリフェノール化合物は成熟・追熟に伴い減少する傾向を示した。
(3) ポリフェノールオキシダーゼ活性は白色・桃色両品種共に未熟果及び成熟果では認められなかったが,追熟に伴って発現・増加した。