ミズナをすんき漬法によって保存食化することを目的とし,ミズナ生鮮物およびそのすんき漬の粗たんぱく質と遊離アミノ酸とを分析して,以下の結果を得た。
(1) 生鮮物では粗たんぱく質含有量や旨味アミノ酸含有量は葉部が茎部より多い。従って従来賞用されていた茎部より葉部の方が,栄養的にもまた味覚上にもすぐれていることを知った。
(2) すんき漬法によって,ミズナを保存食化することが可能であることを知ったが,遊離アミノ酸の残存量が少ないことより,味覚の点では凍結乾燥物より劣る。
(3) ミズナの漬たんぱく質中には必須アミノ酸も含まれている。