(1) 〓軸型エクストルーダーによる餅類の製造を試み,家庭用電気餅つき機程度のものが製造可能なことを確認した.
(2) 湯溶け率は糯原料のエクストルーダー製造のものが,最も市販切り餅に近く,水分の多いものほど貫入応力は小さかった.
(3) 官能評価では,糯・粳等量原料のエクストルーダー製造のものが,市販切り餅に近い評価を得た.
(4) BAP法の結果より,エクストルーダー製造のものの方が,餅つき機製造のものに比べ初期の老化速度が遅いことがわかった.
(5) X線同折及びDSCでは,老化によるパターンの変化はみられたが,それらより製造法及び原料の違いによる老化の進行の差は判定不可能であった.
(6) 13C-NMR測定の結果は, BAP法の結果を支持するものであった.
終りに,本研究を行うにあたり, 13C-NMR法について御指導いただいた味の素(株)中央研究所主任研究員の永嶋伸也博士,及び二軸型エクストルーダーの運転等を御指導いただいた京都大学食糧科学研究所の樋笠隆彦氏に深く感謝いたします.
なお,本研究の一部は日本食品工業学会第33同大会で発表した.