日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
大豆サポニンの溶解度およびビスデスモシドサポニンによる可溶化
下山 田真大杉 佳史白岩 雅和大久保 一良渡邊 乾二
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1993 年 40 巻 3 号 p. 210-213

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抄録

大豆種子に含まれるサポニンのうち,モノデスモシドサポニン(Bb, Bb′, B-G)の含水エタノール,緩衝液中での溶解度を測定した.含水エタノール中でのBb溶解度は60%エタノール(v/v)の時に最も高かった.Bb溶解度に対するpHの影響について調べた結果,酸性側では低く,アルカリ側で比較的高く,pH 7.1付近に変曲点をもった溶解度曲線を示した.一方,Bb′, B-Gは検出限界以下で,緩衝液に対する溶解度は極めて低いことがわかった.この緩衝液にビスデスモシドサポニンであるAbを添加したところ,Bbのみならず,Bb′, B-Gにおいても溶解度の上昇が見られた.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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