2026 年 2 巻 1 号 p. 227-229
栄養精神医学は、⾷事・栄養・腸内環境が精神機能に及ぼす影響を解明し、標準治療を補完する学際領域である。本領域においては、精神症状を脳の局所的異常としてではなく、全⾝機能の統合的な結果として捉える視点が重要となる。栄養状態と精神症状の関連を⽰す報告もあり、 精神機能が⽣化学的基盤の影響を受けることが⽰唆されている1),2)。腸脳相関(gut–brain axis)を中核概念とし、「全⾝から精神を診る」視点を提⽰するとともに、腸管バリア、炎症、微⽣物叢、粘膜免疫、栄養代謝、⽣活習慣を統合的に捉え、腸内環境に対して包括的に介⼊する実 践的枠組みを⽰す。