[背景]⾼齢者では慢性疼痛や活動性低下を契機に抑うつ気分と⾷欲低下が⽣じ、低栄養を伴う悪循環に陥ることがあり、栄養精神医学の視点からの実践的介⼊が求められている。
[症例]73 歳独居⼥性。関節リウマチ発症後、抑うつ気分と意欲低下を主訴とし、6 か⽉で約10kg の体重減少を認めた。介⼊時、体重47kg、BMI19.1、簡易栄養状態評価(MNA-SF)5 点、⽼年期うつ評価尺度(GDS-15)8 点、サルコペニア簡易スクリーニング(SARC-F)8 点、⾎清アルブミン 3.2g/dL、CRP 7.08mg/dL であった。⻭科メインテナンス通院の場で管理栄養⼠と連携し、⾼エネルギー経腸栄養剤187.5mL/⽇と、調理負担の少ない⾼タンパク⾷品を中⼼とした⾷事提案を継続した。介⼊後、体重57kg、BMI 23.1、MNA-SF 13 点、GDS-15 2 点、SARC-F 3 点、⾎清アルブミン 4.0g/dL へ改善し、抑うつ気分の軽快とともに栄養剤は中⽌可能となり、その後も再悪化を認めなかった。
[結論]⻭科メインテナンスを基盤とした多職種による栄養精神医学的介⼊は、⾼齢独居関節リウマチ患者における抑うつ気分と低栄養の改善に関連する可能性が⽰唆された。