栄養精神医学
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症例報告
訪問看護による栄養介⼊で「⾷べる⼒」と精神安定を取り戻した独居認知症⾼齢者の⼀例
淵脇 仁美
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2026 年 2 巻 1 号 p. 361-366

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抄録

[背景]独居の認知症⾼齢者では、タンパク質、ビタミン類、ミネラルの不⾜が、意欲低下や不安焦燥を増悪の要因となり、在宅医療における栄養精神医学的介⼊の意義が注⽬される。

[症例]82 歳⼥性アルツハイマー型認知症、独居。強い不安、頻呼吸、喉のつかえ、摂⾷低下を呈した。医師と連携して、訪問看護師として3 か⽉間の⾷事療法中⼼の栄養介⼊を実施した。タンパク質強化、低糖質、鉄・亜鉛・ビタミンB 群・ビタミンD の補給、イヌリン・整腸剤を導⼊し、体重は38 kg から42kg、フェリチンは5.9 ng/mL から14.9ng/mL、ALP 54 U/L から80U/L、 25(OH)ビタミンD は22 ng/mL から56ng/mL へ改善し、栄養状態の回復とともに、味覚、喉のつかえ感、⾷⾏動、⽪膚乾燥、意欲低下、不安焦燥、睡眠リズムの改善を認めた。

[結論]栄養療法による「⾷べる⼒」の回復は、認知症⾼齢者の在宅⽣活維持に寄与した。訪問看護による栄養精神医学的介⼊は、⽀援が届きにくい独居⾼齢者に対し実践的価値を持つと考えられる。

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