[背景]⻭科領域の慢性症状や⽣活機能低下の背景に栄養不⾜が関与し得る点は、引きこもり状態を伴う症例においても栄養精神医学の観点から臨床的意義がある。
[症例]24 歳⼥性。開閉⼝時クリック⾳を主訴に受診し、⾝⻑155cm、⾆圧18.4kPa、⾆・頬粘膜に⻭⽛圧痕、⾅⻭部にC1〜C2 カリエス、⾅⻭部⻭周ポケット4〜5mm でプロービング時出⾎多数を認めた。⾷事は春⾬スープや菓⼦類が中⼼で⾁・⿂・野菜摂取はほぼなく、午前3 時頃就寝・昼頃起床の昼夜逆転と外出頻度低下を伴う引きこもり状態を呈していた。⾼タンパク質の⾷⽣活とエナジードリンク制限を含む⾷事指導を⾏ったところ、8 週で⻭⾁出⾎は減少し⻭周ポケットは2〜3mm へ改善し、睡眠リズムの正常化と就労(アルバイト開始後に正社員)を認めた。
[結論]顎関節症や⻭周組織所⾒を⼿掛かりに、引きこもり状態を含む⽣活背景と⾷事内容を評価し⾷事介⼊を⾏うことが、⽣活機能の改善に寄与する可能性が⽰唆された。