栄養精神医学
Online ISSN : 2760-3539
Print ISSN : 2760-3520
症例報告
外来診療と訪問看護の連携により⾷事改善を軸とした⽣活環境介⼊が有効であったパニック障害の⼀例
福⽥ ⾐⼦, ⼤⽥ 静⾹
著者情報
ジャーナル 認証あり

2026 年 2 巻 1 号 p. 401-407

詳細
抄録

[背景]パニック障害では予期不安や回避⾏動により⽣活機能が低下しやすく、栄養精神医学の観点からも⽣活状況や⾷事内容を含めて評価することが重要である。

[症例]69 歳男性。呼吸困難感を伴う不安発作および予期不安を主訴に受診し、パニック障害と診断した。慢性閉塞性肺疾患あり。初診時の体重は48 kg で、⾷事は1 ⽇1〜2 回程度で⾷欲不振。Hb 14.6 g/dL、フェリチン117 ng/mL、CRP 0.03 mg/dL、中性脂肪 64 mg/dL。薬物療法は困難であり、外来診療と訪問看護の連携のもと、タンパク質・ビタミンB 群・亜鉛を含む⾷事改善を軸とした⽣活環境介⼊を⾏った。訪問看護導⼊2か⽉後には体重は51 kg となり、発作の頻度低下、短時間散歩の継続、睡眠および⽇中活動量の変化を認めた。4 か⽉後には発作は減少し、活動範囲の拡⼤がみられた。

[結論]パニック障害において、外来診療と訪問看護の連携のもとで⽣活状況と⾷事内容を継続的に把握し、⾷事調整を含む⽀援を⾏うことは、症状経過を評価する上で有⽤な視点となる可能性が⽰唆された。

著者関連情報
© 2026 日本栄養精神医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top