2024 年 41 巻 2 号 p. 84-89
今回の「甲状腺腫瘍診療ガイドライン2024」は,前回に比べてかなり大きく改訂されている。とくに乳頭癌については1)リスク分類に年齢が加わった,2)超低リスク乳頭癌の経過観察についてさらに詳述した,3)乳頭癌に対する全摘や予防的中央区域郭清の意義について,コラムでかなり踏み込んで取り上げた,4)動的予後因子やTSH抑制といった術後のマネージメントについて解説で詳しく取り上げたなどの特徴がある。一つ前の版のようにエビデンスに強く拘るのではなく,たとえそれが多少不十分であったとしても,リアルワールドでどうすればよいのかという指診を与えることを重視した結果である。本稿では乳頭癌の診療について,ガイドラインの内容をかいつまんで述べる。