1980 年 12 巻 3 号 p. 234-240
Sturge-Weber症候群の3才女児例に神経放射線学的検討を行なった.患児は右の上肢, 顔面, 胸部にポートワイン状血管腫があり, 左の痙性不全麻痺を伴っていた.
頭部X線では頭蓋冠の肥厚と錐体部隆線の挙上をみとめたが病的石灰像はなかった.CTでは右大脳半球の萎縮所見と右前頭葉のhigh density areaをみとめた.右大脳半球のenhancementの所見が得られた.
RI cisternography, RI brain scanも右大脳半球に高吸収域をみとめた.CAGは右大脳半球萎縮所見と右半球のvenous hemangiomaの所見を得た.これらの所見はCT所見より推測可能とおもわれた.