脳と発達
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松田 博史
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1985 年 17 巻 2 号 p. 138-146

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抄録
中枢神経系の核医学診断は, その主流が脳循環代謝測定や神経伝達物質のレセプター測定などに移行しつつある. また, エミッションCT装置の開発により3次元の脳の局所の生理学的, 生化学的情報を得ることが可能となってきた. エミッションCTは, γ 線を検出するシングルフォトンCTと陽電子の消滅X線を検出するポジトロンCTに分けられる. シングルフォトンCTは, 隣接したサイクロトロンを必要とせず, 従来の核医学施設で施行可能であり普及性が高い.最近, シングルフォトンCT用の脳血流測定用剤としてN-Isopropyl-p-[123I] Iodoamphetamineが開発され, 臨床応用がなされている. 他にもシングルフォトンCT専用の薬剤の開発が望まれる.
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© 日本小児小児神経学会
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