脳と発達
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Diazepamシロップ発熱時間歇投与による熱性けいれんの再発予防効果に関する臨床的検討 (予報)
北條 みどり三浦 寿男皆川 公夫水野 諭白井 宏幸砂押 渉
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1986 年 18 巻 3 号 p. 234-235

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抄録
2回以上の熱性けいれんの既往がある8カ月~4歳11カ月 (平均2歳6カ月) の患児40例を対象に, 発熱時にdiazepam (DZP) シロップの間歇的経口投与を行い, 本法による熱性けいれんの再発予防効果を検討した.
6カ月~2年2カ月 (平均1年1カ月) の経過観察期間中に, 全対象で38℃ 以上の発熱を112回認め, このうちDZPシロップの間歇投与法を施行した回数は89回 (施行率79.5%) であった.観察期間中の熱性けいれんの再発回数は13回 (総発熱回数に対し11.6%) であったが, 今回の調査ではDZPシロップ投与後に再発を認めたケースは皆無であった.
DZPシロップの発熱時間歇投与は, 投与時期さえ失しなければ, きわめて有効な熱性けいれんの再発予防法と思われる.
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© 日本小児小児神経学会
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