脳と発達
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幼児期に外斜視およびチェリーレッド斑にて発見されたガラクトシアリドーシスの1例
多田 博史三宅 捷太山田 美智子岩本 弘子桜庭 均
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1988 年 20 巻 1 号 p. 69-73

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抄録

ガラクトシアリドーシスの3歳5カ月男児例を報告した. 右外斜視, チェリーレッド斑, 軽度のガルゴイル様顔貌, 肋骨および椎骨の骨変化, hyper extensitibilityを認めた. 末稍血白血球および培養皮膚線維芽細胞のβ-ガラクトシダーゼ活性の低下とノイラミニダーゼの活性の著明な低下を認めた. 培養皮膚線維芽細胞の培地にチオール系蛋白分解酵素阻害剤ロイペプチンを添加することによりβ-ガラクトシダーゼ活性の上昇が, また, 正常細胞の分泌物より調整した「矯正因子」の添加により両酵素の活性上昇をみた. 抗β-ガラクトシダーゼ抗体を用いた免疫沈降法およびSDSポリアクリルアミド電気泳動による分析の結果, 患者細胞では分子量32kDaの蛋白の欠損がみられた.

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© 日本小児小児神経学会
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