脳と発達
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小児自閉症の芳香族アミノ酸・モノアミンの代謝の変化と, 新しい薬物療法の開発
成瀬 浩林 時司武貞 昌志中根 允文山崎 晃資
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1989 年 21 巻 2 号 p. 181-189

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抄録

われわれは, 安定同位体 (重水素, 13C) 標識のアミノ酸を用い, in vivoでの代謝回転を分析する方法を確立した.これを小児自閉症患者に応用し, 興味ある所見を得た.
2.それに基づいて, 小児自閉症患者の一部で, 脳内カテコールアミン, セロトニンの代謝の低下があるという仮説を樹立した.
3.この代謝変化を是正する方法として, 微量のL-DOPA・5HTPを使用し, 一部患者で著効を得た.しかし妥当な量の決定が困難な例も少なくなかった.そこでR-テトラハイドロバイオプテリンの試用が行われた.偽薬との二重盲検法による効果判定で, 有意にすぐれており, ことに5歳以下の幼児で有効であることが証明された.

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© 日本小児小児神経学会
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