脳と発達
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国分寺市における脳性麻痺, 重症心身障害, およびDown症候群の発生率の検討
鈴木 文晴礒 文子石川 充
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1993 年 25 巻 1 号 p. 16-20

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抄録
東京都国分寺市 (人口約10万人) において, 1985~89年の5年間の出生5,475名を対象に脳性麻痺, 重症心身障害, Down症候群の発生率の調査を行った.保健所を中心に, 通園施設, 市役所保健課, 医療機関などを調査し, 症例の確認を行った.3疾患の確認症例数と出生千あたりの発生率とは以下のようであった.脳性麻痺11例, 2.01, 重症心身障害 (全例脳性麻痺と重複) 6例, 1.10, Down症候群11例, 2。01.脳性麻痺の原因の半数は出生前にあった.Down症候群の母親の出産時の平均年齢は33歳7月であった.今回の調査結果の3疾患の発生率はいずれも本邦で過去において報告された率よりも高く, 今後一層の発生予防策の検討が必要である.
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© 日本小児小児神経学会
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