脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
A型インフルエンザ罹患後に一時的寛解を示した眼筋型重症筋無力症の幼児例
山田 謙一郡司 哲己松井 俊晴
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 31 巻 1 号 p. 70-74

詳細
抄録

臭化ピリドスチグミン, 副腎皮質ホルモン剤による治療に抵抗性を示したが, A型インフルエンザ感染を契機に症状の急速な改善を認めた眼筋型重症筋無力症の男児を経験した.経過中の末梢血リンパ球サブセットでは, 治療開始後にCD3, CD4, CD4/CD45RA陽性細胞が増加し, 感染後は減少した.逆にCD19陽性細胞は治療後に減少し, 感染後は増加していた.インフルエンザ感染により免疫学的変化がおこり, 症状の改善がもたらされたと推測した.

著者関連情報
© 日本小児小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top