脳と発達
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アポトーシスと神経栄養因子
鈴木 秀典
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1999 年 31 巻 2 号 p. 129-134

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抄録
神経細胞の発生, 分化, 機能の維持に関わる内因性の物質として, 多くの神経栄養因子が報告されている.いくつかの因子は発生過程の運動ニューロンの自然細胞死 (アポトーシス) を阻止し, 発生後の神経細胞に対しても保護的に作用する.現在, 神経栄養因子は運動ニューロン疾患の一義的病因とは考えられていないが, 細胞死を抑制し生存を維持することから, これらの疾患に対する治療効果が期待される.従来の臨床試験では未だ有効な結果は得られていないが, 因子の選択や投与法などの問題点を解決することによって, 神経栄養因子は運動ニューロン疾患を含む変性疾患一般に対しても将来有効な治療薬となる可能性がある.
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© 日本小児小児神経学会
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