脳と発達
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31 巻 , 2 号
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  • 大澤 真木子
    1999 年 31 巻 2 号 p. 104
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 新川 詔夫
    1999 年 31 巻 2 号 p. 105-113
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    従来不明であった種々の先天奇形症候群の原因が, ゲノム医学の発達によって明らかにされつつある.奇形のように, 生化学的基盤の不明な疾患へのアプローチとして有用なのが, 候補遺伝子法, 位置的クローニング法, および位置的候補遺伝子法などの逆行遺伝学的技術である.各々利点と欠点があるものの, 奇形の分野では実用・多用されている.本項では各手法について実際例に基づいて解説した.このようなアプローチは臨床家→ 分子遺伝学研究者→ 臨床研究者の連鎖で成し遂げられたものであり, 同様の技術と人の連鎖によるアプローチは原因不明の小児神経疾患に対しても有効だと思われる.
  • 伊藤 正男
    1999 年 31 巻 2 号 p. 114-119
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    今20世紀, 脳科学は目覚ましい進歩をとげ, 脳の物質過程を詳細に解明し, 情報過程にも迫っている.物質過程の解明からは創薬, 再生移植治療, 遺伝子治療の三つの主要な医学医療の方策が生まれ, その組み合わせにより脳神経系疾患の治療予防に画期的な進歩が期待されている.21世紀の脳科学では脳の発生, 分化の物質過程が大きな課題となる趨勢にあり, 小児神経学との接近が予想される.脳の情報過程の解明をめざす認知神経科学, 計算論神経科学も大きく発展し, 注意や言語のメカニズムにメスが入るだろう.小児期の精神発達の問題にも脳科学の分野からの新たなインパクトが期待される.
  • 宮田 雄平, 高嶋 幸男
    1999 年 31 巻 2 号 p. 120-121
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Apoptosis is one type of cell death characterized morphologically by nuclear condensation and shrinkage of cell bodies. Thus, it is completely different from necrosis in features. Recently, it is suggested that apoptosis occurs in some neurodegenerative diseases of childhood as well as adulthood. Therefore, it is very important to reveal mechanisms of neuronal apoptosis. To the end, it is expected that new therapies will be developed to prevent the progress of neurodegenerative diseases. Based on such expectation, this symposium was organized to present recent progress in neuronal apoptosis research.
  • 太田 成男, 石橋 佳朋
    1999 年 31 巻 2 号 p. 122-128
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    アポトーシスは細胞が縮小していく細胞死として発見され, それが遺伝子のプログラムによって能動的に進行する.アポトーシスは生体制御や生体防御機構として働き, 個体の維持には必須なプロセスである.アポトーシスのシグナルの伝達, 制御, 実行について関与する因子が同定され, その分子機構も詳細に論じられるようになった.アポトーシスのシグナル伝達には蛋白問の相互作用によって伝えられる機構とミトコンドリアシグナルが発せられる機構がある.Bc1-2ファミリー蛋白はアポトーシスを制御する.最終的にアポトーシスを実行するのはカスパーゼファミリーという蛋白切断酵素群であり, カスパーゼ自身も前駆体が切断され活性化される.
  • 鈴木 秀典
    1999 年 31 巻 2 号 p. 129-134
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    神経細胞の発生, 分化, 機能の維持に関わる内因性の物質として, 多くの神経栄養因子が報告されている.いくつかの因子は発生過程の運動ニューロンの自然細胞死 (アポトーシス) を阻止し, 発生後の神経細胞に対しても保護的に作用する.現在, 神経栄養因子は運動ニューロン疾患の一義的病因とは考えられていないが, 細胞死を抑制し生存を維持することから, これらの疾患に対する治療効果が期待される.従来の臨床試験では未だ有効な結果は得られていないが, 因子の選択や投与法などの問題点を解決することによって, 神経栄養因子は運動ニューロン疾患を含む変性疾患一般に対しても将来有効な治療薬となる可能性がある.
  • 水口 雅
    1999 年 31 巻 2 号 p. 135-139
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    アポトーシス (apoptosis) は発生における生理的な現象 (プログラム細胞死) として中枢神経系の随所で生じている.神経系細胞の死はbcl-2ファミリーなどの制御機構により厳重に調節されている.とくに神経細胞死は細胞自身に内在する制御機構とともに, シナプス結合の入力側・出力側やグリアに由来する神経栄養因子による多重の制御を受ける.これらの細胞内外の因子のいずれかに異常をきたすと, 大量の神経細胞死が生じ, 脳奇形をもたらす.
  • 伊藤 雅之
    1999 年 31 巻 2 号 p. 140-145
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    周産期脳障害の多くは循環障害であり, 低酸素性虚血性脳症 (hypoxic-ischemic encephalopathy, HIE) と頭蓋内出血, pontosubicular neuronal necrosis (PSN) がよく知られている.このうち, 虚血性脳障害としてのHIEとPSNについて, アポトーシス発現を調べた.その結果, 核崩壊像を呈した神経細胞がTUNEL陽性を示し, Bcl-2familyとcaspaseの発現異常がみられた.HIEとPSNの病態形成にアポトーシスの機序が関与していることが示唆された.さらにこの変化は, 幼若な神経細胞ほど強く, その関与が大きいものと推察された.
  • 林 雅晴
    1999 年 31 巻 2 号 p. 146-152
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児期発症の変性疾患であるWerdnig-Hoffmann病 (WH), 遺伝性DNA修復障害, 神経性セロイドリポフスチン蓄積症 (NCL) の3疾患について, TUNELと免疫組織化学染色により剖検脳を用いてアポトーシスの関与を検討した.WHでは運動ニューロン変性にアポトーシスの関与が証明されず視床のTUNEL陽性細胞と視床病変との関連が想定された.さらに遺伝性DNA修復障害の小脳皮質ではTUNEL陽性細胞と細胞死関連蛋白の表出異常がみられ神経変性とアポトーシスとの関連が示唆された.一方, NCLでのTUNEL陽性所見は非特異的な変化である可能性が想定された.
  • 高阪 好充, 石川 達也, 水野 久美子, 中村 千衣, 山口 あつ子, 古山 三和子, 今西 理英子, 柴田 麻千子, 藤本 伸治
    1999 年 31 巻 2 号 p. 153-158
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    睡眠脳波を記録する目的で自然睡眠の他にリン酸トリクロロエチルナトリウム, 抱水クロラール, ペントバルビタールカルシウムの3種類の異なった睡眠薬を服薬させ睡眠導入効果, てんかん性発作波の賦活効果などを比較検討した.対象は581例の小児科神経外来の患者 (平均年齢12.5歳) で, うちてんかん患者は410例である.覚醒-入眠-睡眠の三段階完全記録が可能であったのは, 薬剤なしでは225/233例 (97%), リン酸トリクロロエチルナトリウムでは230/241例 (95%), 抱水クロラールでは20/22例 (91%), ペントバルビタールカルシウム72/85例 (85%) であった (睡眠導入効果の有意差はなし, p>0.05).また, てんかん性発作波に対する睡眠時賦活効果は自然睡眠では15/60例 (25%), 誘発睡眠では29/83例 (35%) にみられた.以上より3種類の薬剤はいずれも日常の脳波検査に際し, 睡眠導入に有用であると考えられた.
  • 奥村 恵子, 高梨 潤一, 杉田 克生, 新美 仁男
    1999 年 31 巻 2 号 p. 159-164
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    微小変化型ネフローゼ症候群で高血圧性脳症を合併した小児の1例を報告した.MRI上, 椎骨脳底動脈系を中心とする多発性の皮質・皮質下白質病変を認めた.同病変は臨床症状の改善とともに可逆性の変化を示した.小児科領域では高血圧性脳症の頻度は少なく, その神経画像報告も稀であることから貴重な症例と思われた.
  • 吉見 修子, 大迫 豊, 西畠 信, 家室 和宏
    1999 年 31 巻 2 号 p. 165-170
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    West症候群のACTH治療中に両心室流出路狭窄が出現し, ACTH療法の中止を余儀なくされた男児例を報告した.胎児期より心臓腫瘍を認め, 結節性硬化症の診断で経過観察中であったが, 生後5カ月時West症候群を発症し, ACTH少量投与を開始した.数日後, 心雑音が増強し心臓腫瘍の増大がみられ, 両心室流出路狭窄が著明となり, 心室頻拍などの不整脈が出現した.このためACTH連続投与は12日間で中止し, β遮断剤の併用で症状は改善した.2カ月後の心エコー検査で流出路狭窄はほぼ消失していた.結節性硬化症患者のACTH療法では, その投与量にかかわらず心臓の形態や機能の経時的観察が不可欠である.
  • 鍵谷 九理子, 福西 真理子, 真野 利之, 松岡 太郎, 今井 克美, 小野 次朗, 岡田 伸太郎
    1999 年 31 巻 2 号 p. 171-176
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    先天型Pelizaeus-Merzbacher病 (以下PMD) と考えられる1歳3カ月男児を報告した.生直後から水平回転性眼振と後弓反張を認め徐々に筋緊張亢進が増悪し, これによる食事摂取不良, 退行を示した.聴性脳幹反応 (以下ABR) で両側ともH波以降の波を認めなかった.頭部MRIはT2強調画像にて白質は瀰漫性に高信号で, 脳幹においても髄鞘化を認めなかった.乳児期早期から発達を認めないことから伴性劣性遺伝を呈する先天型PMDと思われた.MRIでは脳幹を含む髄鞘化障害が特徴的であり, 臨床症状の重症度との関連があると考えられた.
  • 山中 恵子, 桑島 克子
    1999 年 31 巻 2 号 p. 177-178
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は6歳男児.10カ月時脳炎に罹患.3歳時, 脳波上hypsarrythmiaを認めたためACTH療法施行し著効した.しかしその後再び頻回の発作を認め, 脳波所見とあわせLennox-Gastaut症候群への移行と考えられた.脳梁離断術は, 脳梁が菲薄化していることおよび脳波上の突発波の左右同期化が著しくないことより効果が期待できず見送りとなった.5歳時アトピー性皮膚炎に対しketotifen fumarateの内服を開始したところ発作が激減した.調べ得た限り同様の報告は見つからずその作用機序および効果の持続などは不明であるが, 抗アレルギー剤が難治てんかんに対する特殊療法となる可能性もあり今後の同様の症例の蓄積が望まれる.
  • 北陸地方会
    1999 年 31 巻 2 号 p. 186-187
    発行日: 1999/03/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 31 巻 2 号 p. 187
    発行日: 1999年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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