発達障害児・者を支える家族の精神健康度を調べ, その向上を図るために調査を行った.彼らは高い士気をもって介護にあたっていたが, 一般人口, 専門医師よりも高い頻度で燃え尽きや神経症と呼べる状態にあった.精神的に健康度の高い人は, 子供のことだけでなく子供のこと以外でも配偶者に相談をしており, 介護を手伝ってもらっていた.また, 家族以外に手助けをしてくれる人がいる方が, 精神的な健康度が高かった.施設利用については, 就学前に施設入所を体験した群では周囲への期待感が高かった.したがって, 発達障害医療においては, 家族の協力を軸とした支援が家族の精神保健の向上に大きくつながると考えた.