精神症状を繰り返した多発性硬化症の1例

河崎 早希子; 奈良 隆寛; 浜野 晋一郎; 奥山 眞紀子; 岡藤 隆夫; 今井 祐之; 厚川 清美

doi:10.11251/ojjscn1969.33.49

精神症状を繰り返した多発性硬化症の1例

河崎早希子, 奈良隆寛, 浜野晋一郎, 奥山眞紀子, 岡藤隆夫, 今井祐之, 厚川清美

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キーワード: 多発性硬化症, 精神症状, MRI, 前頭部病変, 海馬病変

ジャーナルフリー

2001 年 33 巻 1 号 p. 49-52

DOI https://doi.org/10.11251/ojjscn1969.33.49

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抄録

精神症状による再発を2回おこした再発寛解型の多発性硬化症の1例を経験した.症例は10歳時に脳炎様の症状で発症し, 以後11回の再発を繰り返した.2回目および11回目のエピソードは精神症状による再発で, どちらも意識の変容をきたすものであった.
11回目はMRIで前頭部と海馬に病変を認め, ステロイド治療によって病変の改善と症状の軽快を認めた.治療によって臨床症状が改善したことから, 前頭葉の病変は本症状に関連するものと考えられ, 脳の局在性機能との関連が推測された.

責任著者(Corresponding author)

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